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花とアリス殺人事件

岩井俊二監督の「花とアリス殺人事件」を先週、公開初日に観に行きました。f:id:Cozy0823:20150223234341j:plain
もう10年前(!)になる「花とアリス」のプリクエル作品。流石に鈴木杏ちゃんや蒼井優ちゃんに前日譚を演じさせるのは無理があるので、アニメという手段をとった岩井監督。しかし普通プリクエル作品っていうのは、前作が大ヒットしたり続編作って評判良かったから「じゃあ前日譚でも作るか」ってな感じで2〜3年後に制作されることが多いでしょう(あくまで勝手なイメージです)けど、この「花とアリス」に関してはそうではないパターンですよね。恐らく岩井俊二監督にとってこの「花とアリス」というのは思い入れのある作品だったので、こういう形で“続編”が制作されたんだと思います。

個人的に岩井監督の作品の中で一番好きな作品は「リリイ・シュシュのすべて」で、次が「打ち上げ花火〜下から見るか?横から見るか?」、3位が「Loveletter」なので「花とアリス」は辛うじてベスト5に入るかなぁ…くらいなんです。しかしこの「花とアリス殺人事件」は凄く楽しめた!やはり鈴木杏ちゃんの花と、蒼井優ちゃんのアリスのキャラクターが素晴らしいんですよね。性格が違うからこそのいいコンビ感が出てますよね…あと脇役のキャラクターもいいし(特に平泉成さん、最高!)、台詞も音楽もイイ!あと今回の作品観てつくづく感じたのは、蒼井優ちゃんは演技も本当に上手いけど、声優としてもかなり上手いなぁ…っていうことです。「鉄コン筋クリート」のシロも素晴らしかったですしね。

アリスのバレエのシーンの躍動感と美しさは、前作「花とアリス」同様手放しで絶賛したいです。「花とアリス」で蒼井優ちゃんがオーディションでバレエ踊るシーンを映画館で観て泣いちゃった覚えがありますねぇ。岩井作品での蒼井優の特別な輝きって確実に存在すると思うんですが…それって僕だけが感じていることではないですよね。

岩井俊二監督について。前作の「ヴァンパイア」が「う〜ん、悪くはないけど…ちょっと違うんだよなぁ」という感想だったので、今回のいわば原点回帰的な作品は本当に嬉しかったですね!正直岩井監督の盟友だった名カメラマン篠田昇さんが亡くなった後、目に見えて精彩を欠いていた岩井監督ですが、きっとこれから以前のような瑞々しい作品を作ってくれるだろうと信じています!次回作も本当に楽しみです。